吉見百穴と光苔

埼玉県吉見町の崖にあるたくさんの横穴。百穴と言うが、219個あるそうだ。 古墳時代後期のものだそうだが、最初は先住民族「土蜘蛛」の住居跡と見なされたらしい。 この「土蜘蛛」という人々のことは良く知らないが、コロボックル人と同じらしく、とても 小さい人々だったそうだ。たしかに、人が入れる大きさの穴もあるが、住むには 窮屈すぎる。今では、集合墓と見倣すのが定説だそうだ。

パンフレットにも書いてないのだが、驚くべきことに、横穴の中にはびっしりと文字が彫られている。 その殆どは漢字である。アルファベットもある。どうも人の名前や学校の名前が多いようだ。

下の方にある3つ程の横穴は特に網がかぶせてある。天然記念物「ヒカリゴケ」があるそうだ。 でも、見ても良く分らない。 ヒカリゴケと言えば、人肉食の映画で有名だが、あれは知床半島の洞窟の話だ。 関東でヒカリゴケが発生する場所は珍しいが、皇居の堀の所にもあるらしい。

この吉見百穴には第2次世界大戦中に作られた地下軍事工場跡もある。


これが吉見百穴


ヒカリゴケもあるよ。

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追記

吉見百穴の入口に行く途中、崖の脇を通るのだが、この崖にも百穴の偽物みたいなのが あって、それを見た時、防空壕かなと思ったのだが、 最近発売された「別冊宝島378: 全国お宝スポット魔境めぐり!」によると、これは巌窟ホテルと言うらしく、親子2代で 岩を掘って作ったホテルらしい。ノルウェーにあると言う氷のホテルの岩石版か。 しかし、落磐事故があり、一度もホテルとして使われた事は無いらしい。 かの本の写真を見ると内部は恐ろしい事になっているようだ。でも、中に入る事はできないらしい。 外観は殆ど石牢である。 吉見周辺にはこの他、ポンポン山という、叩くとポンポン音がすると言われる謎の山もあり、 埼玉随一の特異点と言えるだろう。(1998.3.17)