現存旧型道路標識写真集(1)

昭和33年の道路標識一覧
日本の道路標識の歴史
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廃止された旧標識を見つけるのは極めて困難。標識の物理的寿命はそう長くは無いから。 目だった場所からは撤去されているだろうし。(旧型道路標識を夢見る)

以下の順路は、情報提供の時系列順になっています。
左のリストでは、標識のタイプ毎に分類してリンクを張っています。



注意(茨城県国道125号桜川村と東村の境付近, 1998.8)

この標識が廃止になったのは比較的最近(昭和40年代?)のようで、 ときどき見かけることがある。

追記:この標識は昭和25年の道路標識令からあったと思われるが、廃止になったのは 昭和46年のようである。後継標識がびっくりマークの「その他の危険」である。 同時に廃止になった似たような標識に「作業中」があり、これは、つるはしマークの 「工事中」と統合されて作業者マークの「道路工事中」になった。



方面・方向及び距離A(茨城県つくば市苅間, 1998.12)

旧タイプの案内標識はたくさん見つける事ができる。 このタイプは昭和25年から昭和46年まで活躍したもの。 昭和46年の改正で、青地に白文字のものに変わった。また、このときローマ字併記が 廃止された。しかし、昭和61年の改正でローマ字併記は復活した。 ローマ字併記の無い昭和46−61年物は未だに主要道でも多く見つけられる。 写真のような昭和25−46年物はさすがに少ないようだ。旧道などで見つける事ができる。



警笛鳴らせ(山口県の林道:住田力也さん提供,1999.7)拡大

昭和30年代タイプの指導標識(406番)が現存していた。 この標識が廃止になったのは昭和38年と思われる。 やはり、山の中に隠れていたか。 侘びしい景色の中で、程良く錆びた姿には気品すら感じる。 絶滅したと思われていた「記号」はひっそりと存在していた。 でも、このお宝は、あまり顧みられることはない。



静かに(長野県山中、中部電力大町電力所避難所:青沼章さん提供、1991.秋)拡大

やはり、旧型標識は山深い所に「静かに」眠っているようだ。 当地は谷深い所にある電力会社の見廻り用休憩小屋だそうで、 冬期は道路閉鎖になるそうです。雪崩でも起きかねないので「静かに」しなければならないのではと、青沼さんは推測しています。 この指導標識(405番)は、大方の旧型標識が廃止になる昭和38年に先立つ昭和35年に 完全廃止されました。殆どの標識は新デザインの後継標識があるのですが、 「静かに」と「車馬通行区分」だけは後継標識もなく、完全に廃止されたのでした。 「停止線」も同時期に廃止になったのですが、後に復活になった。 「静かに」も復活して、静かにしない車は道交法で処罰してほしいものです。


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